概要
本日、書評を書かせていただく一冊は、Mリーグのセガサミーフェニックスでドラフト1位指名され、2018~2024シーズンを戦い抜いた魚谷侑未さんが、2024/11/28にX(旧:Twitter)にて新幹線の移動中に勉強する旨をツイートしていた戦術書。
著者は、天鳳四麻の第14代天鳳位のお知らせさんです。
本書は、「受け」について解説した麻雀の戦術書で、実戦で使える押し引きの基準を学べます。
書籍名 | 鬼打ち天鳳位の麻雀 受けの神髄 |
著者 | お知らせ |
発売日 | 2024/4/24 |
定価 | 1,848(税込) |
ISBN | 978-4839985776 |
本の長さ | 224ページ |
総合評価
総合評価 | A |
難易度 | ★★★★★ |
対象読者(天鳳) | 7段~天鳳位 |
対象読者(雀魂) | 魂天 |
見やすさ | B |
わかりやすさ | C |
目次
第1章 | ベタオリ |
第2章 | リーチへの後手判断の整理 |
第3章 | 副露への後手判断の整理 |
第4章 | 基準の発展 |
所感
この本をしっかり読み込んで、身につければ鳳凰卓や王座の間でも勝ち組になること間違いなしという内容の本でした。
手牌の中から切り出す牌の危険度を副露牌や捨て牌、牌の性質(2はリャンメン、カンチャン、シャンポンの一方で、3はリャンメン、カンチャン、ペンチャン、シャンポン)などから算出して、その上で自身の手牌から切る牌を選択するというプロセスが非常に有益でした。
これまで、スジや字牌だからという理由でなんとなく切っていた牌を牌の組み合わせから切る牌を決められるようになるだけで、放銃率を抑えることができるため、レベルの高いフィールドで打っている雀士が頭ひとつ抜け出すためには、非常に有益な書籍と感じました。
また、書籍を読んでいてワッと驚いた知識は、役牌とタンヤオの副露は無筋を切る際の危険度が異なるという点です。リャンメン聴牌について考えると、役牌の場合は18分の1で放銃するが、タンヤオの場合は12分の1なので、無筋2~8の危険度は役牌よりもタンヤオの方が高いという理屈です。言われてみれば納得ですが、副露手に対して役牌とタンヤオで押し引きが変わるというのはこれまで意識できていなかったところで、非常に面白いと思いました。
一方、難点は、2点あります。
- 内容がとにかく難しく、説明をじっくり読んで咀嚼しながら進めないと後半が理解できなくなる(流し読みが難しいです)
- 練習問題が多く、読み進めるのに労力を要する(自分の頭でしっかり考えながら読む必要があります)
天鳳6段以下や雀聖レベルの人であっても途中で読み飛ばしてしまい、消化不良のまま読み終えるといった状態になることが容易に想像できます。
そのため、本書籍は天鳳7段以上の鳳凰民や魂天の方が高いレベルの中で頭ひとつ抜け出すための書籍と断言できます。
まとめ
本書籍は放銃率を低下させるために非常に有益な書籍で、特に天鳳7段以上の鳳凰民や魂天の方が高いレベルの中で頭ひとつ抜け出すために手に取る書籍です。
一方で、読み進めるには非常に体力を使うため、天鳳の特上民や雀聖の方は、もう少し簡単な押し引き(受け)の書籍を手に取るのが良いと思います。
繰り返しにはなりますが、書籍は非常に有益なので、天鳳の特上民や雀聖の方も、鳳凰民や魂天に上がったタイミングで本書籍を手に取ると、高いレベルでも勝ち越せること間違いなしです。
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